この恋の終わりは
「「かんぱーい!!」」
カチンとグラスを重なり合わせて
互いにそれを口へ運んだ。
甘いお酒しか飲めなくて
普段はカシスオレンジを頼むけど、
今日は酔いたかったので
最初から度数の高いリキュールを使った
カクテルを注文した。
それを一気に半分ほど
グイッと飲み干すと
頬が熱くなって
改めてお酒が弱いなと感じた。
「お、いくね美羽ちゃん。」
あかりさんは
綺麗な顔でビールのジョッキを
男らしく掲げていた。
「…今日は飲みたい気分なんです。」
シュンと沈んでしまった私に
何かを感じ取ったのか
あかりさんは眉間に皺を寄せ、
口を開いた。
「…もしかして
この前来ていた彼が原因?」