この恋の終わりは
私が分かりやすいのか、
あかりさんの勘が鋭いのか
どっちかは分からないけど
悩みの原因を一発で言い当てられた。


1人では抱えきれず、
軽蔑されたとしても
誰かに聞いてもらいたかった私は
ゆっくり口を開いた。


「…その彼の話
聞いてもらえますか?」


するとあかりさんは
小さく笑ってコクンと頷いた。



「…私、彼とお店で会って
携帯の番号を渡されたんです。
いつもだったらすぐに捨てたり
受け取らなかったりするんですけど
なんか彼の番号は嬉しくて、
だけど私から連絡なんて出来なくて
そんな時、またお店に彼が来たんです。」


その時の事を
当然あかりさんも知っているから
静かに相槌を打っていた。
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