この恋の終わりは
「あの時に番号を教えて、
その晩、2人で会ったんです。」


それから
池上さんのバーへ行ったこと、
そして3度も体を重ねたことを
あかりさんに話した。


もちろん、好きになった事も。


「彼の仕草1つ1つに
ドキドキするんです。
体が触れてるわけじゃないのに
ニコッて笑う顔や紳士的な行動に
一々心臓が反応するんです。
それで帰り際に抱きしめられた時…」

「堕ちちゃったのね。」


その言葉に首を縦に振った。


「それからどんどん
好きって気持ちが募って行ったんです。
彼が私の作った料理を
美味しいって食べてくれる所とか
名前を呼んでくれる声とか
全部が愛しくて…
こんなに誰かを想った事、
今までなかったんです。」
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