この恋の終わりは
『もしもし』
2コールほどで
耳に当てたスマホから
彼の声が聞こえた。
こうして電話越しに
声を聞くのも最後かと思うと
もっと聞いていたくなってしまう。
でも、それは許されない。
「あの、着きました。」
『了解。上がってきていいよ。』
いつも通りの言葉に
「うん」と頷きそうになるのを我慢して
気持ちとは反対の言葉を口にした。
「…今日はお話があって来たんです。
外で話しませんか?」
『え?』
私の提案に
少し戸惑ったみたいだけど
すぐに「いいよ」と返事が返ってきて
エントランスに姿を見せた。
それはもう見慣れてしまった
スーツじゃないラフな格好の小川さん。
忘れないように
しっかり目に焼き付けておこうと
密かに決めて彼と向き合った。
2コールほどで
耳に当てたスマホから
彼の声が聞こえた。
こうして電話越しに
声を聞くのも最後かと思うと
もっと聞いていたくなってしまう。
でも、それは許されない。
「あの、着きました。」
『了解。上がってきていいよ。』
いつも通りの言葉に
「うん」と頷きそうになるのを我慢して
気持ちとは反対の言葉を口にした。
「…今日はお話があって来たんです。
外で話しませんか?」
『え?』
私の提案に
少し戸惑ったみたいだけど
すぐに「いいよ」と返事が返ってきて
エントランスに姿を見せた。
それはもう見慣れてしまった
スーツじゃないラフな格好の小川さん。
忘れないように
しっかり目に焼き付けておこうと
密かに決めて彼と向き合った。