この恋の終わりは
「話がしたいなんて
どうしたの?」


私は彼の質問には答えず


「ここじゃ何なので
少し歩きませんか?」


そう言った私に
笑顔で頷いてくれて
マンション周辺の道を
適当に歩き始めた。


その間、お互いに何も話すことはなく、
着いたのは近くにある私達が通っていた高校の校庭。


当時はお互いに知らなかったけど
同じ学校の卒業生だったのだ。


最初は、これも何かの縁!?
って喜んだけど、
結局私達は結ばれない運命だった。


静かな校庭を眺め、
高校生の頃の自分に言ってやりたい
と強く思った。
”二歳上の先輩にすごく
素敵な人がいるよ。
だからアタックしな”って。


なんて今思っても仕方がないけど
思わずにはいられない。
もし、高校の頃になにか
アクションを起こしていれば
付き合えていたかもしれないから。
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