この恋の終わりは


…でも、そんなのは
私の都合のいい夢でしかなかった。


初めての恋が失恋に終わり、
溢れる涙を止める事は
出来なかった。


幸い、周りに歩いている人はいなくて
気にすることなく
泣くことが出来た。



そして、あと少しで自宅に着く。
そんな時だった、
スマホにメッセージが届いたのは。


まさかとは思ったけど
画面に表示されたのは
”小川さん”という名前と
”ごめん”の3文字だった。


どうしてなの?
返事は要らないって言ったし
連絡もしないでって言った。


なのに…。
私を弄んで楽しんでいるんだろうか。
だとしたら最低にもほどがある。


私はそのメッセージに
既読のマークだけをつけ
画面を閉じた。
< 83 / 94 >

この作品をシェア

pagetop