この恋の終わりは


「美羽ちゃん、一緒に休憩行こう。」


テーブルの片づけをしていた時
そう声をかけてくれたのはあかりさん。


「え、いいんですか?」


「うん、マスターがいいって。
ってか、看板娘の美羽ちゃんが
使い物にならないから何とかしてって
言われたのが本当のところなんだけどね。」


そう、からかうように言われ
マスターのほうを見ると
なんとも言えないような顔をしていた。


その表情を見て、
ここ最近の私の仕事ぶりを思い返すと…


「す、すみません…!!」


謝るほかなかった。


注文は間違えるし、グラスは落として割るし、
レジでお釣りのお金は間違えるし
予定より多くケーキは作るしで
ミスばっかりだったのだから。



< 87 / 94 >

この作品をシェア

pagetop