この恋の終わりは
すると決まって
「俺の事本当に好きだった?」
そんな言葉が返ってきた。


それに私は頷くことが出来ず
毎回去っていく男の子の背中を見ていた。


「…ちゃ、…う、…美羽ちゃん?」


「あ!すみません!」


鈴木さんに名前を呼ばれてハッとした。
余計な事まで思い出して
ぼーっとしちゃった。


「全然大丈夫…」
「鈴木さーん、俺腹減りました。」


鈴木さんの言葉を遮り
そんな事を言ったのは小川さんだった。


「あ、それもそうだな。悪い。
俺はオムライス。」

「俺ナポリタン!」

「サンドイッチ。」


鈴木さん、小川さん、有馬さんの順番で
注文を取り、急いで厨房へ向かった。


でも、その前に
小川さんに目線を向けると
ニコッと小さく笑ってくれて、
もしかしたら私が困ってる事に気付いて
助けてくれたのかもしれないと思い
軽く会釈をして席を後にした。
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