この恋の終わりは


…分かってる。

…分かってるんだけどでも…。


今の幸せを手放したくない。


こんなの本当の幸せじゃないってことくらい
ちゃんとわかってる。

だけど、どうしても彼から離れることができないの…。


「…仕事はしっかりやります。
最近迷惑ばっかりかけてすみませんでした。」


「私は謝ってほしいわけじゃ…」


あかりさんがそこまで言ったとき
ちょうどランチプレートが運ばれてきて
お互いに無言のままご飯を食べ、お店を後にした。


今の私に、何を言っても
無駄だってわかったんだろう。


あかりさん、すみません…。


正しいことをしてるなんて
これっぽっちも思ってません。

でも、どうしても
あの温もりを感じていたいと
願ってしまう私がいるんです。

もう少し…
もう少しだけ、そばにいることを許してください…。

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