この恋の終わりは


「じゃあ、また。」


一言、お決まりのように
そういった唇が私のものと重なる。


お別れの合図。


「うん、また…。」


惜しげも無く帰っていく
広翔の背中を見送りため息が出る。


また…はいつ来るんだろう。

明日か明後日か来週か。


いつまでもこの"また"を断れずにいる自分が
情けない。


だけどその"また"を
それ以上に期待している自分がいる。


「あ~…、もう!!」


自分以外誰もいない部屋に向かい
叫んでみても何も変わることは無い。


虚しく響く声の後に残るのは
結局会いたいと願ってしまう
ずるい心だけで、
罪悪感なんてものは
これっぽっちも感じてはいなかった。


< 94 / 94 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

闇夜に瞬く星(ひかり)
ユリハ/著

総文字数/3,559

恋愛(純愛)13ページ

表紙を見る
超人気アイドルに溺愛されてます
ユリハ/著

総文字数/20,456

恋愛(純愛)60ページ

表紙を見る
真実を知った時、僕は1%の奇跡を願った
ユリハ/著

総文字数/25,450

恋愛(純愛)82ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop