秘書になりまして。
「兄さん、取り合えず俺らのマンションでいいよね?」


「ああ、その方がいいだろ」


キラキラ星人たちは、まるで私をいないかのように話しながら車を出す。


「おい、お前ん家寄るか」


話しかけられたと思ったら、お前ん家寄るかって何?
頭の中がごちゃごちゃで、何が何だかさっぱりわからないけれど、それでも動揺していてもしょうがないと少しだけ自分に冷静になれと言い聞かせてから言葉を作る。


「まず急に人の仕事場にきて、すぐには理解できないと思うけどなんて言って出生の秘密を言われて兄妹なんですって言われてついてこいってとても非常識だと思わないんですか。
確かにあの場であれ以上説明されてもというのはありますが、この状況下で"お前ん家寄るか"って質問もわかりませんし、もう今は他の目もないんですからもう少し説明の仕様があると思いますけど」



大声を上げる訳ではなく、溜息をつくようにそう零すと運転していて先ほどから口も悪く強引なキラキラ星人がチッと舌打ちをしている中、名刺を渡してきた方のキラキラ星人は振り返り私を見つめて少しだけ満足そうに頷いてから「悪くないね」なんて言葉を放ってから話を始める。








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