スイート ジャッジメント 番外編

「それにしてもあんなかっこいい子だなんて。言ってくれたっていいでしょ。もの凄くかっこいいじゃない。びっくりした」

「別にそこは……言わなくてもいいと思うんだけど」

 ……そこをお母さんに言う必要性、感じなかったんだもん。湊と付き合い始めたのも、直ぐに言わなくてもいいかなって、思ってたし。そもそも付き合っている人の事を親に詳しく話す人、そんないないよ。きっと。

「お父さんいなくて良かった」

「え?」

「こんないきなりとわの彼氏来たらお父さんショックで寝込んじゃう。しかもあんなかっこいい子」

「……」

 私と湊だってまさか付き合って2週間で、勝手に母親同士の顔合わせをされてしまうなんて思ってなかったんですけれど。

「桜庭さんと機会があってお話したのはお父さんにも話しておくから。湊くんと付き合ってることは言わないでおくけど」

 私の胸の内をほとんど全部見透かしたように、お母さんは笑った。

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