スイート ジャッジメント 番外編
「まぁ、あいつの気持ちは分かるのよ? でも、やりすぎたらダメよね。所で、とわ 球技大会どれに出るか決めてた?」
私は首を横に振った。スポーツ全般が苦手なので、どこに行ってもお荷物だ。
「一緒にバスケどうかと思って」
「ええ、私バスケ出れないんですけど」
美久ちゃんが不満げに言うと、「あたしはサッカー出れないもん」とちぃちゃんが返す。
毎年この時期、体育祭という名目で球技大会が行われる。クラス単位でのエントリーで、大体全員何かしらの競技に出ることになるのだけど、幾つか制約がある。
種目はミニサッカー、バスケ、バレーボールの3種目。そして、運動部員は自分の部活の競技に出られない。つまり、美久ちゃんはバスケに出られないし、ちぃちゃんはサッカーに出られない。それなのに、審判は該当する部員がやらなければいけないことになっている。ルールを把握してるでしょ? との事なのだろうけど、納得いかないーとの声が毎回あがる。
「運動量的にみんなバレー希望でしょ? それなら最初からバスケで良いわ」
「えぇ……でも、私運動苦手だから……」
私も出来ればのんびりバレーがいい。さらに言えば、補欠がいい。だって、サーブ入るかすら怪しいんだもん。
「平気よ、あんなの負けようがなんだろーが。あんなんにマジになるのは……うちの部のアホども位」