スイート ジャッジメント 番外編
「で、どうする? 瀬川」
「……えぇ、どうって……」
どうする? と言われても、それを聞かせておいて2人になりたいか? と問われたら困る。
「それ、とわ1人にされても嫌でしょ?」
「それはそうなんだけど、でも……」
湊の言葉に頷くけれど、せっかく湊が頑張ったのを思うと気が引ける。
「じゃあ、今まで通りでいい?」
「色々全然良くないけど。俺、超頑張ったのになんも変わんないじゃん」
「んな事ないよ。俺勝ったら相馬《あいつ》の事教えないつもりだったし」
「いや、そこは教えろよ」
「つーか、今朝と同じでいいと思うんだけど。お前、駅にいたら瀬川届けるけど? 大抵今日と同じ時間だから遅刻すんなよ、桜庭。駅に居なかったら待たないからな」
「なんで俺が勝ったのにお前が上からなの。意味わかんなくない?」
「別に俺は、約束通り時間ずらして相馬に瀬川任せても一向に構わないけど?」
「……ねぇ、遠藤さん。コイツ酷くない?」
湊から同意を求められた若菜が、些か困った様子で武田に問う。
「翔太。その人の事どうするつもりだったの?」