あの子を好きな君が好き
「日向さん課題回収してもらってもいいかな?」

廊下側の1番前。

その席を引き当てた自分が悪い

この席になってからこうやって

先生に頼まれごとをするのは何回目だ...?

私は「はい」と断るそぶりも見せずに

即答して教室を後にする先生の後ろ姿をみた



夏休み前最後の授業。

課題を終えたみんなは浮かれ気分で

下校までの自由時間を楽しんでいる


はぁ、やるとしますか。

私は近くの席から集め始め慣れた手つきで

回収を終えた

その時間わずか3分程度。

いやいやまって、これなら先生やってから行けばよくない??

わざわざ私に頼む必要あったのかな...


なんて頭の中はクエスチョンマークだらけ

近くの席の子に「ちょっと職員室行ってくるね」と一応声をかけてから私は両手いっぱいの課題を持って歩き出した


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