あなたを、海賊の僕が奪うから
香織は、無言で湊の後を追っていた。偶然、他の海賊に襲われ、2人は剣を交えた。
香織の後ろから海賊が現れ、それに気がついた香織と海賊の間を1つの影が通り過ぎる。
「キャプテン。大丈夫ですか?」
現れたのは――船乗りの海斗と海賊の仲間。その海斗たちの姿に、香織は驚く。
「お前、来るの遅いよ」
湊が海斗を見ながら言った。海斗は、湊を見ながら微笑む。
「キャプテン、海斗さん、湊さん。ここは俺たちが止めますので行ってください!」
「分かった。キャプテン…湊。事情は後で話すから行くよ」
「…はいはい。香織、遅れをとるなよ!」
「分かってるよ。うるさいな」
香織と湊と海斗は、海賊の間をくぐり抜けた。それでも海斗は、走り続ける。その後を香織と湊は、追っていた。海斗は、とある洞窟の前で立ち止まる。