溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
なんの因果だろう

大地を奪ったのが東雲さんの身内。

でも、大地のお父さんが私のことを心配してくれてたなんて、、、


家には行けなかった

大地の思い出も匂いも痕跡も全部ある家には、どうしても行けなかった。

だから月命日にお墓参りだけ。

相手は小さな子供

大地の優しさが命を早めた

わかってる。

誰を責めたって、もう大地は還ってこない。

だけど、どうして?

どうしたらいい?

「苦しい、、、辛い。この感情はどこにぶつければいいの?今さら、、、そんなの知りたくなかった」

テーブルに突っ伏して無理やりに押し殺した。

「ごめん、、、けど、黙ったままではいたくなかった。勝手でごめん。」

「卑怯もの。自分が楽になりたかっただけじゃない。隠してるのが苦しいからって、そんなのただズルイだけじゃない。」

「、、、そう、かもな」

違う

東雲さんが悪いわけじゃない

責めたって仕方ないことなのに。



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