溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ

side東雲

衝撃的な事実を知った翌日

俺はその本人に事の全てを打ち明けることにした。

隠したままそばにいたくない

単に俺の我儘だ。

自分が楽になりたいから、話すのかもしれない。


でも、振り子を落として身一つで向き合いたいから。




思った通り、図星をつかれて何も言えなかった。

泣き顔を見るのは何度目だろう

こんなときさえも、俺のせいで泣いてるんだと思うだけで悦ぶ自分がいる

この瞬間、お前の心を独り占めしてるのは俺なんだと。

お前の過去も今も未来も全部欲しい

お前ごと受け止めたい

何を言われても思われてもいい。

この気持ちになんら迷いはないと証明する。

だから、また恋愛してもいいと思ったらその相手は俺であってくれ。

他の誰にも渡したくない。

お前を笑顔にするのも泣かせるのも、幸せにするのも俺がいい。

クリスマスまで絶対に溺れさせてやるよ。

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