溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
ゆっくりと好きなお酒を一杯だけ飲んで帰る。

今夜はその小一時間誰も来なかった。

「二人っきりって珍しいかもね。」

「今日、希が早かったおかげでね。本当はイチャイチャしたいけど。」

「お店だから我慢だね。」

「んー、でも、キスしたい」

少し甘えるような声でそう言うと、カウンターから身を乗り出して私を誘う。

私もそれに応えると、目を閉じて慶太を受け入れた。

軽く触れるだけ、、、

では終わらず、深くまで飲み込むようなキスを繰り返した。

慶太と付き合ってからもうすぐ三週間。

けど、キスから先にはまだ進めていない。

私の問題なんだけど。

来週末はクリスマス。

色々と結果を出さなきゃない頃合い。

でも、正直わからない。

「希、好きだよ。」

「うん。」

「クリスマスは仕事の前に会える?休みはもらえそうにないからさ。」

「もちろん。」

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