溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
ありのまま、素直に
街中も人々も、もうすぐクリスマスに浮き足立っている。

そんな中、棚橋さんと裁判所へ向かってると、通り沿いに見えたジュエリーショップ

何気なく目をやると、見知った人物がいた。

「あれ?あいつ午後から有休くれとか言って、こんなとこにいたのか」

棚橋さんが口にしたあいつとは、東雲さんだ

「恋人にプレゼントでしょうか」

「だろうな。確か、アメリカに恋人がいたから。クリスマスに向こう行くんじゃないかな。」

「そう、なんですか。」

「俺もなんか買うかなー。」

棚橋さんの声をどこか遠くに聞きながら、悶々とする気持ちを抱えて裁判所を目指した。

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