溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
こんなことしてる場合じゃないのに。

万が一誰かに見られたら、とんでもなく誤解される。

もう、憂鬱だぁ、、、。


「食べたら少し足伸ばしてみるか」

「はい?」

「ちょっと遠出だ。」

私は頷きながら、内心ではホッとした。

遠出すれば見られる確率は格段に下がるから。

「あからさまに嫌そうな顔すんなよ」

「してませんよ。遠出に安心した顔ですから」

「なんだそれ?」

「この辺だといつどこで誰が見てるか分からないし、もし彼に見られて誤解もされたくない。だから、今、というか今日はものすごく憂鬱です。」

「、、、お前なぁ、少しは気を遣えよ。本音全部ぶちまけるなアホ」

「はあ?どの口が言いますか!気を遣え?笑えますね。私の意思は無視でガンガン迫るくせに。」

「ふーん、、、そうか。なるほど。わかった」

うわっ、、、

絶対何か企んでるよ。

悪い予感しかしないんだけど。



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