溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
完膚なきまでに私の心を蝕んでいく

いくら退けようと突っぱねてもビクともしない。

こんな狭小なところじゃ技もかけられやしない。

それなら、、、

「、、、いっ!何して、」

「もう、離して、くれないからです。」

両耳を思い切り引っ張ってやった。

深いキスのあと、呼吸を整えてからまた口を開く。

「どうして、無理矢理するんですか。いつもいつも私の気持ちなんて無視して、、、」

「、、、悪かった。そんなに嫌ならもうしない。証明したかっただけだ」

「証明って、なんのことです?」

「気付いてないならいい。忘れてくれて構わない。」

「意味がわかりません。」

「だから、本気で嫌ならもう関わらない。仕事以外で二度と話しかけもしない。それがお前の本心なら。」

「、、、そうしてください。」

「そうか。わかった」

それから東雲さんは帰路に着くまで一言も話さなかった。



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