嘘つきは恋のはじまり
家に帰って家事をする。
洗濯物を洗濯機に放り込んでから、夕食の準備だ。
準備といっても一人暮らしなので、適当にささっと食べられるものを作る。

実家から近いところで一人暮らしをしているので、母の病院も近くてよかった。
時々、父の様子も見に行ける。

冷ご飯をチャーハンの素で炒めただけの簡単な夕食を頬張りながら、私はため息をついた。

今日は格段に疲れた。
急に残業になるし、変なナンパ野郎に絡まれるし。

そういえば、そこでだいちゃんに似た人に助けられたんだった。

ほんの2時間前のことをふと思い出す。

本当に、だいちゃんに似てたなぁ。
大人になっただいちゃんも、あんな感じになっているんだろうか。
だとしたらめちゃくちゃかっこいい。
いつかだいちゃんに会いたいなぁ。

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