嘘つきは恋のはじまり
ゆったりとした昼食を終えて待合室へ戻ると、しばらくして父が顔を出した。
「様子はどうだ?」
「まだ終わってないけど、時間的にはそろそろだと思う。」
壁に掛けられた無機質な時計を見て、私は言う。
手術が終わったら手術結果について主治医から説明がある。腹膜に転移はなかった。あとは無事に手術が終わるのを待つだけだ。なのに手術終了予定時刻が近付くにつれて、緊張が高まる。
さっきまではあんなに余裕だったのに。
改めて、だいちゃんがいてくれたことの心強さを実感する。
そういえば。。。
「…だいちゃん?」
はっと私は回りを見渡す。
がらんとした待合室に父と二人。
父と話している間に、いつの間にかだいちゃんの姿はなくなっていた。
「どうした、咲良?」
「え、ううん。なんでも。」
帰っちゃったのかな?
残念な気持ちと感謝の気持ちが入り交じる。
もしかしたら、父が来たのを見て気を利かせて帰ったのかもしれない。
だいちゃん、優しいから。
そんな風に都合のいいように考えてしまう自分の頭を戒めるように、私はブンブンと頭を振る。
そして看護師から手術終了が告げられた。
「様子はどうだ?」
「まだ終わってないけど、時間的にはそろそろだと思う。」
壁に掛けられた無機質な時計を見て、私は言う。
手術が終わったら手術結果について主治医から説明がある。腹膜に転移はなかった。あとは無事に手術が終わるのを待つだけだ。なのに手術終了予定時刻が近付くにつれて、緊張が高まる。
さっきまではあんなに余裕だったのに。
改めて、だいちゃんがいてくれたことの心強さを実感する。
そういえば。。。
「…だいちゃん?」
はっと私は回りを見渡す。
がらんとした待合室に父と二人。
父と話している間に、いつの間にかだいちゃんの姿はなくなっていた。
「どうした、咲良?」
「え、ううん。なんでも。」
帰っちゃったのかな?
残念な気持ちと感謝の気持ちが入り交じる。
もしかしたら、父が来たのを見て気を利かせて帰ったのかもしれない。
だいちゃん、優しいから。
そんな風に都合のいいように考えてしまう自分の頭を戒めるように、私はブンブンと頭を振る。
そして看護師から手術終了が告げられた。