“I've never been this much in love.”
はっきりと言い放った。



これ以上の言葉はない。



「…こんな事は言いたくないが…君は…あの大学病院の院長の隠し子なんだろう?

いくら、幸恵の友人とはいえ、片親で愛人の子供だ。

世間体がある。いくら半端な気持ちではなくても、みのりは渡す事が出来ない」



世間体。



愛人の子供。



……知ってるよ、そんな事。



嫌と言う程、周りの大人達から浴びせられた言葉を投げ掛けられた。



片親で何が悪い。



愛してる人の子供を産んで何が悪い。



片親でも育ててくれた事、母親には感謝している。



母親が卑下されないように…



将来、楽させてあげたかったし…



後ろ指を指されないように、俺なりに努力はしてきた。



それなのに…



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