隣の席の彼
………1ヶ月前………

んー疲れたー
疲れたときはやっぱりここで休むのが一番だよね
今は使われなくなった空き教室に来て休むのが私の日課
放課後になると窓から日が入ってきて凄い気持ちがいいの

だけど今日は奥で誰か寝てる

「誰だろ?えっ霧島くん!」

「ん、誰?」

「あ~起こしちゃってごめんなさい」

「別に、んであんた誰?」

「あ、同じクラスの桃城心音です」

「ふーん」

「それじゃあ、邪魔しちゃってごめんなさい
失礼します」

「おい、待て」

「はい?」

「別に出ていくことねえだろ」

「えっでも女嫌いだからいないほうがいいかな?って」

「女嫌いじゃねぇよ」

「そうなの?」

みんな女嫌いって言うからてっきりそうだと思ってたけど違うんだ

「ただ媚びたりしてくる女が嫌いなだけ
周りが勝手に女嫌いって噂してるだけ」

「そうなんだ」

「見た所お前は媚びたりしてこなさそうだし大丈夫」

「あっありがとう?」

「なんで疑問形なんだよ」

フッ
あっ霧島くんが笑った
「なんでそんなに驚いてんだ」

「いや、霧島くんが笑ったところ見るの初めてで
ちょっとびっくりしちゃって」

「そうか、
あっお前って勉強得意だよな」

「うん、どうしたの」

「なら俺に勉強教えて」

「えーそんなわたし教えるの下手だよ?」

「いいよ下手でも
だから明日からよろしく」

「うん、わかった」

「ん、」
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