隣の席の彼

霧島くんと帰ってるんだけど話す話題が全然ないよ
どうしよ、さっきからふたりとも全然喋ってないし

「桃城」
へっ今桃城って言わなかった？

「霧島くん、今桃城って言った？」

「言ったけど、なに嫌だった？」

「嫌じゃないけど、ただびっくりして」

「なら良かった、これから桃城って呼ぶから
それと教室でも喋ってもいいか？」

「えっ！」

「いや、授業中とか寝るからノート見せてほしいし」

「あっうん、いいよ」

大丈夫かな？イジメられないかな？

「それと、イジメのことは心配すんな
俺が守ってやるし、絃にも頼んでるから」

「えっ八代くんに」

「おう、だから心配すんな」

「うん！ありがとう」

「あっそれじゃあ、私ここだから」

「おう、じゃあ」

「あっありがとう」

「気にすんな」

霧島くんの背中をみおくってから家に入った

今日はいろんなことがあって疲れた


………あれから毎日放課後に霧島くんに勉強を教えてる
教室でも少しずつ喋るようになってきている