俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」
たしかにもう二年も付き合っているのだし、結婚をしてもいい頃だとは思っている。しかし考えているだけであって、夫婦ではないのだ。

「もう〜!そんな固いこと言わない〜!」

リリーは無邪気に笑いながら、俺の背中を強く叩く。これは暴行罪になるのか?

「……絶対に、幸せにしてくださいね。泣かせたら承知しないから」

しばらくしてから、リリーは俺を叩くのをやめ、静かに言う。そんなこと、答えはたった一つだ。

「必ず、幸せにする。ここで誓おう」

俺はリリーの目を見て言った。

「合格!!」

リリーはそう言って自宅へと走っていった。全く、気まぐれで猫みたいだ。

俺はそんなことを思いながら、家へと急いだ。



家に帰ると、ベルとエプロンをつけたクリスタルが俺に「お帰りなさい!!」と飛びついてきた。

俺は体制を整えながら、クリスタルとベルを抱きとめる。

「全く……危ないだろう!怪我をしたらどうするんだ!!」

俺が呆れながらそう言うと、「リーバスは絶対に受け止めてくれるも〜ん!」と自信満々にクリスタルは返す。

全く、しょうがない恋人だ。
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