俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」
「ただいま、クリスタル。ただいま、ベル」

クリスタルとベルの頭を撫で、俺はリリーと会ったことなどを話した。誓いを立てたことについては内緒だがな…。

「ええ〜!ババロアをリリーが作ったの〜!?」

バスケットを俺から受け取りながら、クリスタルが驚く。

「ああ、そうみたいだ。お返しをしたいと言ったら、バウムクーヘンを奢れと言われたぞ」

「あはは!リリーらしい!」

クリスタルは無邪気に笑いながら、バスケットを夕食が並べられたテーブルの上に置く。

「夕食の後のデザートにしよう!」

目を輝かせながら言うクリスタルに、俺は「そうだな」と微笑んだ。



夕食を食べ、皿洗いを済ませた後、俺たちはバスケットの中に入れられたババロアを取り出した。

「うわぁ〜!!」

クリスタルが「すごい…」と呟く。

プディング状のふんわりとしたお菓子が、バスケットの中に入っていた。とてもおいしそうだ。

「私も作れるようになりたいなぁ…。今度、リリーに教えてもらうね!」

クリスタルが皿にババロアを分けながら言う。
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