俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」
そう言う俺の背中に、クリスタルがそっと腕を回す。そして、呟いた。

「……そんなことないよ。リーバスは、いつだって私のそばにいてくれる。幸せを与えてくれる。……私は、リーバスの隣にいられるだけで幸せなの」

そう言うクリスタルの首には、俺がプレゼントしたネックレスが付けられている。宣言通り大切にされていることが、とても嬉しい。

俺はクリスタルを離し、まっすぐ美しいエメラルドの目を見つめる。

「クリスタル……その……今から抱かせてくれないか?俺は不安なんだ。また、ジャックによって傷つけられてしまうのではないのかと……。お前の温もりに触れて、守ることを誓いたい。……ダメだろうか?」

クリスタルは優しく微笑み、俺の口にキスをする。

「……私も、リーバスに触れてほしい。たくさんキスをして、たくさん抱きしめてほしい。一晩中、そばにいて」

合意したのなら、もう余計な言葉はいらない。俺はクリスタルを優しく押し倒し、吸い寄せられるようにキスを繰り返す。

優しく優しく、キスをした後は、舌を口の中に入れ、深いキスを繰り返す。

「…ンッ…!」

触れる唇や体が、熱い吐息が、俺の理性を壊していく気がする。優しくできないような気がしてきた。

唇へキスをしながら、俺は片手をクリスタルの服のボタンにかける。このまま服を脱がすつもりだった。
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