俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」
ロビンさんはリーバスによく抱きついたりする。リーバスも幼なじみだったからか、あまり何も言わない。それがなんだか嫌だ。

私がアレックスに抱きつかれたら、怖い顔をしたくせに!私はそう言いたいのをぐっとこらえる。

「クリスタルちゃん!ちょっとデザート作るの手伝ってくれない?」

モヤモヤする私の肩を、優しくレムさんが叩く。

「何を作るんですか?」

「塩レモンクッキー作ろうと思うんだけど…。どうかな?」

リーバスをちらりと見ると、何とロビンさんを膝の上に乗せている。私はただのモヤモヤではなく、強い怒りを覚えた。こんなに怒ったのは久しぶりだ。

「ぜひ!ぜひ作りましょう!作らせてください!」

怒りで体を震わせながら笑顔をレムさんに作り、二人でキッチンへと向かう。

「あっ…」

ロビンさんとリーバスのことでモヤモヤしていたので、いつもより飲んだせいか体がよろけてしまう。

「大丈夫?」

レムさんが私の肩に手を回し、体を支えてくれた。

「ありがとうございます…」

リーバスと違う手の感触を感じながら、私とレムさんはゆっくりと歩く。途中で何か視線を後ろから感じたけど、リーバスなんて知らない!ロビンさんといちゃついてればいい。
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