俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」
「ゲェ!!リーバス、これはその…」

真っ青な顔をするレムさんに、リーバスは「あとで覚えておけよ?」と怖い笑みを向け、私を抱き上げてリビングを出た。

「リーバス!下ろしなさい!王女様の命令よ〜!!」

暴れる私を抱きしめながら、リーバスは「これは相当酔っているな…」と独り言を呟く。

リーバスは寝室のドアを開け、私をベッドの上へ下ろした。

「クリスタル、今日はどうした?いつものお前らしくないぞ。こんなにも酔うなんて…」

私の隣に座り、心配そうな目をリーバスは向ける。

一瞬心が揺れたけど、私はプイとリーバスから顔を逸らした。

「クリスタル?」

「リーバスはロビンさんとイチャイチャしてたら!?」

怒った顔をリーバスに向けると、リーバスは動揺する。

「は?どういうことだ?」

「ロビンさん、すごい強いもんね!軍人だし、かっこいいもんね!背も私より低いし!リーバスのこといっぱい知っててさ!」

言いながら私は泣いていた。緊張する理由の二つめは、いつかリーバスがロビンさんのことを好きになるんじゃないか不安になるから。だって、ロビンさんは私にないものをたくさん持ってる。

リーバスは「ずっとそう思ってたのか…。すまない…」と言って頭を下げる。
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