あなたへの月
茅捺はいつもの待ち合わせ場所に行ったが、まだ亮太の姿は見当たらなかった。
「あれ…?まだいない…」
…おかしいな…
いつもなら待ち合わせ時間の5分前には来てるって言ってたのに…
今日は寝坊したのかな?
茅捺はあえて、そんなに深く考えなかった。
…しばらくすると、遠くから亮太の影が見えてきた。
「…っ!亮太!!」
「ハァ…ハァ…わ、わりぃ…寝坊しちまった」
亮太は急いで走ってきたせいか、髪の毛や服装がスゴかった。
亮太が寝坊するなんて珍しいな…
亮太、いつも目覚ましは3個もつけてるって言うのに…
亮太…なにか隠してる…?