先生と苺大福



ーーーー15分は泣き続けていただろうか。



やっと涙が止まり、自分のハンカチでぐちゃぐちゃになった自分の顔を拭いた。



「はは、顔ぐちょぐちょだな。」



「すみませんでした・・・。」



私は気まずさと恥ずかしさで先生の顔をまともに見れなかった。



「あっ・・・」



私は青ざめた。



「ごめんなさい!!シャツが・・・肩のところ・・・」



先生のシャツの右肩の部分が、私の涙でしっとりと濡れてしまっていた。



「お?・・・ああ。こんなん大丈夫大丈夫。すぐ乾くから。着替えもあるし。」



「本当にすみません・・・。」



「おまえは何も悪いことしてない。だから謝るなーー」



先生は普段通りの優しい笑みを浮かべた。
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