硝子の恋
「迷惑だよ!私は私1人を守るので精一杯。

 みんなを守ることできないよぉ……もし、みんながいじめられたらどうするのぉ……」

最後は気がつけば涙声になっていた。

でも、これは本心。

藤井さん達が生徒会メンバーをどう思っているか知らない。

でも、私が嫌がることが好きな藤井さん達なら、生徒会メンバーをいじめに巻き込む事だってするだろう。

「私、自分の身ぐらい守れるから」

つん、とした顔でそんなことを言うのは聖子ちゃん。

「そうだよ!いじめなんて、けちらしてやるよ!」

「きょーちゃんはずっとガマンしていたんだよね?」

みんなが次々と優しい言葉をくれる。

やめてよ、私、みんなにそう言われたら甘えたくなるじゃないか。

「おいで?」

優花ちゃんがにっこりと笑って手招きをした。

涙がぽつぽつとあふれてくる。

ダメだ、みんなを巻き込んじゃう。

でも……

私は、みんなの輪の中に入った。

友達と食べるお昼ご飯はとってもおいしかった。

ありがとう、お母さん。こんなおいしいお昼ご飯を作ってくれて。

ありがとう、みんな、ずっとこうやって食べたかったの。

ありがとう。

ありがとう。
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