もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
今は唯香が俺に乗っかる形になっているが、一気に押し倒したい衝動に駆られる。
「ご、ごめん……怒った?」
俺のほうを心配そうに見つめるその表情がかわいくて。
さらに意地悪したくなる。
「そりゃあな、怒るだろ」
だが思った以上に低い声が出てしまったばかりに、唯香はビクッと肩を震わせた。
「ご、ごめん……健斗、怒らないで」
俺が怒っていると完璧に勘違いした唯香が、少し上体を起こしてじっと見つめてきた。
ダメだ、いちいち動作がかわいくて理性を揺さぶられる。
「無理」
かわいすぎて、本気で無理。