もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜



そんな唯香に耐えきれなくなった俺は、彼女の頭の後ろに手をまわし、ぐっと引き寄せた。


そして、さっきよりも強引に唇を塞いでやる。


触れるだけのキスじゃ足りないから、いつもよりきつく塞ぎ、さらに長くキスしてやった。


「……んっ」

唇を離してやると、唯香は顔をこれでもかってくらい真っ赤に染めて。

息も少し乱れているから、理性を保つのに必死だった。


「……健斗、意地悪」
「それが俺だから」


きつく長いキスに、唯香は怒ったようで睨んでくるが、やっぱりかわいい以外の何者でもない。


俺は小さく笑いながら、唯香と一緒に体を起こした。

< 115 / 269 >

この作品をシェア

pagetop