もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
あの二日間以来、健斗にキスされることはなく、平穏に……と言いたいところだけれど。
残念ながら、図書委員会の仕事がある水曜日だけ、健斗とふたりきりになるため、タイミングを見計らってキスをされていた。
嫌ではない。
好きな人とのキスは嬉しい……けれど。
やっぱり複雑な気持ちだった。
キスをする時の健斗の気持ちが知りたい。
ダメだ、またマイナス思考になっている。
こんなんじゃ悪循環。
だから私はせめて、健斗の前ではいつも通りの自分でいようと思った。
平気なフリをするんだ。
もちろんキスされたら、平然でいられるわけがないのだけれど。