もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜



見た目で健斗を選んだわけじゃない。


「ほらね。それと同じだよ。好きになる理由は人それぞれだから、そんな落ち込むことないよ。

それに俺は綺麗でかわいいと思うけどなぁ」


最後に意味深な言葉を言い、光原先輩に頭を数回ぽんぽんされた。


だけど、確かに光原先輩は言った。
『好きになる理由は人それぞれ』だって。

じゃあ、健斗もそうなの……かな。
いや、そうだといいなって。


「こんな見た目して自信がないとかって、本当に男惹きつける性格してるよね、唯香ちゃんって」

「えっ……?」
「また悩んだらいつでも相談しにおいで」

「いいんですか……!?」


こんな私の悩みを、光原先輩はまた聞いてくれるらしかった。

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