もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
「うん、唯香ちゃんの悩みなら大歓迎だよ」
「光原先輩、優しいですね」
「面倒見がいいって、よく言われるかな」
さすがはキャプテンだ。
周りを気にかけ、さらにはこうやって優しく話を親身になって聞いてくれる。
「光原先輩のバスケしてる姿見るの、今からでも楽しみです」
「本当に?それは嬉しいなぁ」
これは絶対に健斗を誘って行かねば、と思った。
それから少しして、先に私の最寄りに着いた。
どうやら光原先輩は、私よりも後の駅らしい。
最後にもう一度お礼を言い、頭を下げて電車から降りる。
するとさっきよりも体だけでなく、気持ちも軽くなっているような気がして、本当に光原先輩には感謝しかなかった。