もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜






放課後。


「健斗!ポップコーン!ホットドッグとかアイスもある!」

「……子供」


映画館に着くなり、食べ物の売り場を見て興奮してしまう私。

本当に食べるのが好きなのだと自分でも思う。


「だって映画と言えばポップコーン!
私ね、塩派なんだけど健斗は?」

「甘いのは無理だな」
「じゃあ塩で!一緒に分けっこしよう!」

「……っ」


健斗も塩派のようで、嬉しくなっていたら、なぜか健斗に顔を背けられてしまう。


「健斗?」
「今の言い方、反則」

「えっ?」


言い方?
何も反則的な言い方をした覚えはない。

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