もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
「変な健斗」
「……じゃあ、どうする?
ジュースも分けっこするか?」
「……っ!?」
何、今の言い方!
“分けっこ”と言う健斗にギャップがあり、不覚にもかわいいと思ってしまう。
「 そうするのか?」
「い、いや、ジュースはさすがに……」
飲むたびに間接キスだなんて、考えただけでも耐えきれない。
「まあ嘘だけど。
他に何か頼みたいのあるか?」
「……ホットドッグ」
「食べれるのか?」
「食べられなくなったら健斗に食べてもらう!」
「……ふっ、やっぱ鈍感」
「えっ?」
「なんでもねぇよ、それも買うか」
映画の前売りのお返しだと言い、食べ物は全部健斗が払ってくれた。
だけどそれはお母さんがくれたものだったか、何度も断ったけれど、バイトしてるから気にすんなと言われた私は、素直に甘えることにして。