もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
彼は私の好きな人
4月初めの始業式であるこの日。
私は高校1年からひとつ学年が上がり、2年になった。
朝はいつもより10分早く登校し、門を通る。
それには理由があって。
それは、クラス表を見にいくためだった。
始業式当日にクラスが発表されるため、今頃紙が掲示板に張り出され、人が集まっていることだろう。
まあ別にクラスなんてどうでもいい、だなんて平然と思えたらどれだけ良かっただろうか。
もちろん今の私は相当緊張している。
仲が良かった子と一緒になれるかな、という不安よりも。
好きな人とまた一緒のクラスになれるかどうか。
これが第一の理由だった。
そのため、さっきからドキドキと心臓の音が鳴り止まない。