もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
やっぱり光原先輩と歩けば、登校中に視線を感じて。
いや、健斗といる時もなかなか感じるのだけれど。
「……付き合ってない異性とさ、一緒に登下校してたら、浮気になると思う?」
歩きながら、ふと光原先輩がそんなことを言いだして。
「登下校、ですか……」
正直、あまりわからない。
それにもし、浮気ってことになれば私たちは今、浮気をしていることになってしまう。
「逆にして考えよう。
健斗くんが他の女の子と登下校していたら、唯香ちゃんはどう思う?」
きっと何気なく聞いた言葉、だろうけれど……もし健斗が他の女子とって考えたら胸が苦しくなる。