もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
ただ、もっと甘い言葉や甘いものが欲しかった。
「嫉妬って、ことでいい?」
「唯香、お前さっきから何が言いてぇんだ?」
私の様子を見て、きっと何か引っかかったのだろう。
健斗にそう質問されてしまい。
「……健斗だけだよ」
「は?」
「私が好きなのは、ずっと健斗だけ。
光原先輩は関係ない。
健斗で頭がいっぱいだよ」
嬉しいはずなのに、何故か涙が頬を伝う。
笑っているはずなのに、涙が止まらない。
「……何言って…」
「こんなに好きになったんだから、責任とってよね」
両片想いで恋人のフリをしていただなんて、今思えばバカみたいだけれど。
両想いだって知った今は、夢みたいな気持ちのほうが強かった。