もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
少しして健斗が着替え終わり、カーテンが開いた。
「……ふっ、その顔だろ」
「だ、だって緊張しすぎて」
「そこまでか?」
「そこまでです」
緊張している私に対して、もちろん健斗は慣れているから平気そうで。
「……なら、緊張解いてやろうか?」
「え、何言って…」
「時間まで、まだ10分あるから」
健斗はそう言って、私をそっと抱きしめた。
「こ、こ、こ、ここは控え室で」
「中に客もいたし、オーナーはここに来ねえよ」
どうしてそんな平然としていられるのだ。