もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
「まず、会計の札を…」
気のせい、かな。
健斗の距離が近い気がするのは。
「聞いてるのか?」
「……っ」
ほら、やっぱり気のせいじゃない。
健斗、バイト中だっていうのに、意地悪そうに笑って私の顔を覗き込んできた。
熱くなる顔を隠すように、レジに視線を移す。
「……ねぇオーナー、あの子新人さん?」
「そうですよ」
「かわいいわね。それに健斗くんと親しそう」
「実は付き合ってるんですよ」
「えぇ!?そうなの!?」
まさかのオーナーのカミングアウトに顔を上げると、健斗は笑っていて。