もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
あとでお礼を言おうと思い、カーテンを閉めて着替え始める私。
ちょうどシャツのボタンに手をかけたところで、意外とすぐに健斗が控え室に戻ってきた。
「……唯香」
「あっ、健斗。さっきはその、ありがとう」
助けてくれた時にお礼を言えていなかったから、カーテン越しにお礼を言う。
だけど返事がなくて戸惑っていたら……突然、カーテンが勢いよく開かれた。
「……っ、け、健斗!?
な、何して……」
慌てて隠すものを用意したいけれど、ない。
急いでシャツのボタンを留め直そうとすれば、その手首を健斗に掴まれてしまう。