もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
優しい先輩
アラームの音が鳴る。
朝がやってきた。
ゆっくりと体を起こすけれど、全身が重くて仕方がない。
それもそのはず、昨日のことが原因で、ほとんど眠れなかった私。
つまりは寝不足である。
だって昨日、私の好きな人である健斗と同盟関係になったうえに、キスまでされて。
心穏やかなはずがなかった。
あの後は人がやってきて、私たちは普通にに仕事をこなし、いつも通り手もつながずふたりで帰った。
だけど頭の中ではキスされたことや、恋人のフリをすることになったのでいっぱい。
なんならパンクしてしまいそうな勢いだ。
「……はぁ」
昨日からずっとため息ばかり。
どうすればいいのかもわからない。