もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
重い体を起こし、準備を始める。
鏡に映る自分は、寝不足のためかげっそりとしていた。
家に出る頃にはさらに体がだるくなっていて。
何度目かになるため息をつき、電車通学の私は駅へと向かった。
「うー……」
寝不足だけでなく、朝ごはんもほとんど食べられなかった私は、満員電車でダウンしていた。
いつもは酔わないのに、人に押されて、さらには電車も揺れるせいで酔ってしまうほど。
せめて朝ごはんくらい食べておけばよかった……なんて思いながらも、ぎゅっと目を閉じて乗り切ろうと頑張る。
だけど体がだるいのは変わらず、どこかにもたれたいなと思っていたら。
「……君、大丈夫?」
どこからか声が聞こえてきた。